病気・介護と医療費・介護費更新履歴
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エボラ出血熱の被害が拡大中
エボラ出血熱の被害が拡大している。
ネット上ではしばらく前から話題になっていたのだが、TVなどで今日あたりからようやくニュースになり始めたようだ。
エボラ出血熱とは?
エボラ出血熱はエボラウイルスによる急性熱性疾患。
ラッサ熱、マールブルグ病、クリミア・コンゴ出血熱とともに、ウイルス性出血熱(Viral Hemorrhagic Fever :VHF)の疾患のひとつ。
エボラ出血熱の特徴は、血液や体液との接触によりヒトからヒトへ感染が 拡大する。
自然界の宿主は不明。
アフリカ大陸で10回、突発的に発生・流行し、感染したときの致死率は50 - 90%と非常に高い。
ウイルスの型は5種発見されており、種類によって致死率が異なる。
「他人に感染する前に感染者が死に至るため、蔓延しにくい」という側面がある。
エボラ出血熱の感染源
患者の血液、分泌物、排泄物や唾液などの飛沫が感染源となる。
死亡した患者からも感染する。
エボラウイルスの感染力は強いが基本的に空気感染をしないといわれている。
アルコール消毒や石けんによる消毒が容易。
エボラ出血熱の症状と予後
潜伏期間は通常7日最長21日程度。
発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、食欲不振などから、嘔吐、下痢、腹痛など。
進行すると口腔、歯肉、結膜、鼻腔、皮膚、消化管など全身に出血、吐血、下血がみられ、死亡する。
致死率は50 - 90%と非常に高い。
治癒しても失明・失聴・脳障害などの重篤な後遺症を残すことが殆どである。
エボラ出血熱の治療法
現在のところ治療方法はない。
ただし、未承認薬で治療効果があったとされるものがあり(ただし、実際の使用例は2名)、今回の流行で使用されるかどうかWHOで検討されている。
今回のエボラ出血熱の流行
エボラ出血熱の患者は西アフリカの3か国を中心にさらに増えて死者は900人を超えた。
医療関係者にも感染が広がっている。
日本での感染例は現在のところ見られていない。
けど、潜伏期間が21日ということを考えると、日本国内に入ってきてもおかしくないとは思う。
日本でエボラ出血熱が発生したら?
エボラウィルスはバイオセーフティーレベル4の感染症。
が、日本ではこのレベル4に対応できる医療施設や研究施設がない。
日本では国立感染症研究所と理化学研究所筑波研究所にのみ、レベル4実験室が設置されているが、近隣住民の反対によって運用が停止されている。
同じレベル4のラッサ熱が日本に上陸したことがある。
1987年に海外渡航者がラッサ熱に感染して帰国し、帰国後発症した。
このとき日本では稼動中のBSL-4施設がないために国内での確定診断・治癒確認が不可能で、検体をアメリカに発送して確認を仰ぐ事態となった。
ちなみにラッサ熱には治療法がある。
また、ラッサ熱の致死率は感染者の1-2%とエボラ出血熱に比べると格段に低い。
交通手段が発達して、世界中どこに行くにも便利になった現在、エボラ出血熱のような感染症が日本に上陸する可能性がないとはいえないんだよなあ。
そのとき日本はどうなるんだろう?
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